旅立ち
恩人でもある友人が大空に旅立ちました。
20年前にフラメンコを始めた教室の同じ第1期生で、大切な仲間でした。
やることが豪快で、とてもおおらかで、周りを楽しい雰囲気にする天才で、彼女の周りにはいつも笑いがあふれていました。
フラメンコが本当に大好きで、ケガや体調がすぐれない時もレッスンや練習を欠かしませんでした。
出かけるのが大好きで、県外にフラメンコの公演を見に行く時はいつもその友人が車を出してくれて、ご主人が運転をしてくださったり、息子さんも一緒に出かけたりと、とても楽しいものでした。
ご厚意に甘えて、いつも一緒に出かける仲間の間では「遠足」と呼んでいたフラメンコ遠征は数え切れないほどで、その度に旅先で友人が巻き起こす笑い話も数知れず、さあ今日はどんな珍道中になるかと、わくわくしながら出かけたものでした。
私がスタジオを開くことができたのも、友人のおかげでした。
手先も器用だった友人は、オープンの時、手作りでスタジオの看板や靴置き、イーゼルまで作ってくれました。
私に「外から見てわかるように窓に看板出したら?」と言った数日後には、窓に貼るシールを早速作って持ってきてくれて、「もうちょっと右〜」とか「いがんじゅうき、やり直し〜」とか、わいわい言いながら貼ったのが、まるで昨日のことのようです。
スタジオには友人が作ってくれたものが、溢れています。
私だけでなくいつもまわりの人みんなのことを気にかけ、人のためにあれやこれやととても良く尽くす人で、それをよかったよかったと遠くでニコニコ見守っているような思いやりと愛情の豊かな人でした。
出棺の時に、友達の1人が「オレ!って声をかけてあげたかった」と言っていましたが、強く困難に立ち向かう姿は本当に真似できない素晴らしい生き方でした。
今、言葉では言い尽くせない感謝の思いと、情熱を燃やし続けた友人の人生に、心を込めて
¡Ole!
また、いつか一緒に踊ろう!!
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